<ひまわり共育ねっとの元気な仲間たち>


 教育、競育、協育、狂育、叫育、強育、恐育、怯育、脅育、矯育etc きょういくという言葉を漢字で表わしてみると、さまざまな表現が可能である。しかしそんな中で私は、共育という漢字に共感を覚えるし、子どもと共鳴しながら成長していけたらなぁ……と思う。

昨年1年間、息子の通学する小学校でPTA会長を受けることになったおかげで、さまざまな角度から、教育というものについて考えるようになった。学校教育、社会教育、地域教育、家庭教育そしてさまざまな課外教育があり、そんな中で子どもたちは、多くの経験を積み、成長していくことになる。

日頃は、ややもすれば家内にまかせっきりの子育てではあるが、家族の触れ合い、親子の触れ合いが大事だということを、痛感した1年でもあった。また家庭、地域、学校などがそれぞれの壁を造り、孤立したものになることのないような、大きな意味の『合校』というネットワークづくりが大切だとも感じた。

 「子どもは親の云うようにならないが、親のするようになる」昔から言い古された言葉かもしれません。しかし子どもが成長すると共に、親の素振り、言葉の使い方、そして心の在り方まで似てくるような感じがして、少し恐ろしいような気がする。

 私は、生来、マイナス思考気味で、気分的に落ち込むとなかなか立ち直れないタイプのようである。しかし家内や息子のおかげで、元気を出して前に一歩ずつ踏み出せる勇気をもらっているのかもしれない。最近、よく思うことだが、自分を上手く表現できず、「わかんない!知らない!別に!どっちでも!」などという口癖の子が多くなった。そして「トイレ、プリント、月謝」など主語も、述語もなく単語だけしか話さない子どもも多くなった。自分に自信が持てないのか、お母さんや、お父さん、そして大人の評価(顔色)を気にして、自分らしさを表現できないのかもしれない。これは家庭でのコミュニケーション不足も問題であろうが、子どもに対する母親の接し方が、教育というより飼育のようになり、子どもたちのペット化を促進しているような気がしないでもない。

 「認める、ほめる、励ます、おだてる」 動物だけでなく、植物もほめて、励まして、十分な栄養を与えてあげるとスクスク成長していく。人間もまた同じであると思う。

 昔の寓話に北風と太陽の話がある。北風がマイナス、太陽がプラスとしたら、大いにプラスの面を前面にだして、プラス思考の大人になりたいものである。太陽パパ。太陽ママのように……。ただ暑いだけでは、子どもの心も枯れてしまうので、ときには水分も十分に与えてやりたい。

そして子どもたちには、ひまわり(向日葵)のように、太陽に向ってスクスク伸びて、大輪の花を咲かせて欲しい。それには先ず大人(親)が変わることから始めなければいけない。そして万物を成長させることができる太陽のような大人に変身したい。

 「昔も、今も、読み・書き・算盤」って言われるけれど、教育の原点は永遠に変わりはしないと思う。ただ子どもに対する親、生徒に対する先生。親に対する先生などその関わり方は、時代に合わせて変わっていっても不思議はない。携帯電話がここまで普及し、みんなが人との何らかの関わり合いを欲している現代。そしてみんなで群れているようで、心のどこかで孤独感を感じている人も多い。ソロバン教室は社会の縮図とも言われている。同じ学年だけが固まるのではなく、園児からシルバー世代までが集うことの可能な生涯学習の場でもある。そんな縦割り社会のような特長を活かした教育の場を大切にしたい。さらにはお母さんや、お父さんも仲間に巻き込んで一緒になって、21世紀の主役である子どもたちの「今」について考えてみたい。そんな子育てネットワークを実現するために、自分が先ず変わっていこうと思う。そのための「ひまわり共育宣言」を大きな声でアピールしていきたい。子どもが力強く生きていく力。それは大人が胸を張って、明るく、元気よく生きていく姿の投影なのかもしれません……!「生きる力を鍛える教育」「がんばってるねって褒めてあげる教育」etcいろんな教育像を、子どもと共に、そしてお父さん、お母さんとのコミュニケーションの中で考えていきたい。


 最近、書店に行くとプラス思考がらみの書籍の数が増えている。そんな中で1万年堂出版から発行されている ●なぜ生きる●光に向って100の花束●光に向って123のこころのタネ●輝ける子 は親と子どもがお互い自分自身を見つめるための格好の教材になると思う。

また百瀬昭次氏の ●君たちは偉大だ●君たちの未来●君たちは受験生●賢い母親のススメ なども子どもや大人たちにも生きる力を与える本としてロングセラーになっている。特に ●君たちは偉大だ は中学や高校の副読本としても採用され、さらには各種企業でも、新入社員教育や社員の自己啓発用のテキストとしても活用されている。そして ●君たちは受験生 は学習塾で持たせているところも多く、受験を受難と思うのではなく、自己実現の修練の場として考えることで、受験生活を有意義に乗り切る方法に転化させていくことを説いている。

それとこの1冊は、私の大のお気に入りでもあるが、考古堂から発行されている ●プラス思考<夢をかなえる発想法>(三浦弘行著) は、90のポイント項目に分けて、書かれており、好きなポイント項目からランダムに読んでも、役に立つ本と言える。

なんか本の紹介のような書き出しで始まってしまったので、話を本筋に戻したいと思う。

マイナスとプラス。漢字で表わすと陰と陽。どちらもある意味では大事な気がする。しかし子どもを育てていく上では、プラスの加点主義がベストなのかもしれない。先日、ある駅の広告看板に「ぷらすしこうえん」と書かれたものがあった。それはある老人特養ホームの名前である。すべてひらがなで書かれているせいであろうか、なぜか温かみを感じた。

子どもと人生の経験をたくさん積まれたお年寄りの方を、同じように考えるのは問題があるかもしれない。しかし、人間が成長していく上で、プラス思考するという大事なエネルギーは、欠かせないものだと気づいたりもする。子どもを教え導いていくには、いろいろな面で「加減」が大切である。ソロバンの計算の基本が「加減(算)」であるように、すべての分野でもそのことがいえる。頭の中ではわかっていても、毎日のようにプラス言葉を使用し、前向きな行動を心がけなければ、すぐには身につかない。「ありがとう、充実している、簡単だ、やってみよう、楽しい、うれしい、すばらしいetc 」積極的にプラスの言葉を使ってみよう。先ず大人が、率先して!そこから現状を打破していく何かが見つかるかもしれない。「考えは自分の感情の燃料」だという。そして車の中で、一番、運転しづらいのは自分という車だともいう。プラスの燃料で満タンにして、快適な毎日を、快適な授業を心がけたいものである。


 岸本裕史氏、陰山英男氏、川島隆太氏 今、マスコミでというか、出版業界でかなり有名な3人の先生である。岸本氏は100マス計算の生みの親といっても過言ではないだろうし、陰山氏は100マス計算を算数の授業の中に取り入れ、兵庫県の山口小学校を超有名校に変身させてしまった。また川島氏はその著書「自分の脳を自分で育てる」でたくましい脳をつくり、じょうずに使う方法を解説されている。特にその本の第三章では、「計算をバカにしちゃいけない」ということで、計算が脳に与えるすばらしい効果を力説されている。私の教室でも100マス計算用のソフト「ますおさん」が大人気!最初。1台しか導入しなかったパソコンも、この2年間で12台が稼動するようになった。それと共に、子どもたちの基礎計算能力が格段にアップ!した。と同時に、集中力が見違えるほどついてきた。1桁同士(繰り上がりも入っている)の計算100題を、全問正解するのに80秒前後で完答してしまう子どももいる。小学生には3分未満の記録が出せるようにとハッパをかけているが、2分未満で計算を終了してしまう2年生もいる。「目標・実行・達成」これを繰り返し、繰り返し、習慣づけることが、子どもたちには大切な基本の基のような気がする。

 またかけざん九九だけでなく、27×9のような二桁×1桁の計算をかけざん九九のようにパッと答えを出せる「超頭脳計算?」も伝授している。もちろんこれには頭の中で、ソロバン玉をイメージ化する必要があるのだが……インドでは19×19までの九九を覚えさせるという。そんな頭のトレーニングが、インドのIT社会を支える基盤になっているとも言われる。「読み・書き・算盤」江戸時代から云われつづけているこの言葉を、今一度、考え直し、行動に移していく必要を感じている。


   

 天下一割算指南ってご存知ですか?私が生まれた京都にあるソロバン道場跡に、その昔掲げられた看板の名称がそれなんです。そういえば京都発祥のラーメン店に天下一品なんていうのもありましたね。高瀬川を開拓した角倉了以は、豪商としても有名ですが、彼の使用人の一人であった毛利勘兵衛は、計算の達人で、彼は「丸い木のタマがいっぱいつまった箱」を使ってスピーディーに正確に計算した。了以は倉庫のひとつを彼に提供して、その魔法のような術を広く世に広めさすことにした。そして「天下一割算指南」の看板を掲げ弟子を募集したところ、何百人もの人が一日で集まったとか。
 その跡地は中京区木屋町二条を下がったところの、現在でいうと、日本銀行京都支店の中にあたるそうです。
21世紀の現在、ソロバンは魔法の箱たり得るのか?それともパソコンが21世紀の魔法の箱に鎮座してしまうのか?しかし私は敢えて、ソロバンの効能を見直してみたい!いや見つめ直してみたい!!
科学文明の進化により、便利社会にドップリ浸ってしまった我々現代人。しかしながら、便利さと引き換えに、健康を害し、脳力・体力・気力を減退させ、すっかり元気をなくしてしまったような気がしてならない。だからこそ「効・脳・算・盤」で頭を元気に!と訴えてみたい。子ども達まで、老人化してしまうような現代社会。
 せめて教育の世界だけは、何が大事かを見誤ってはならないと思う!幼児からおじいちゃん・おばあちゃんのシルバー世代まで、今一度、頭脳を活性化させることに目を向けて欲しいと思う。それには目から、耳から、指先から学習できるソロバンがお手軽ですよと断言できる。ソロバンは計算の道具には違いない。しかし敢えて脳を活性化できるトレーニング・マシーンと捉えてみたい!
 21世紀、すばらしき人間社会のために。そう考えてみるとソロバンが魔法のような役割を果たしそうな可能性が、大いに見えてくる!

 

                

 賢い子どもを育てたい!知恵のある子に育てたい!それには親が先ず賢い親になることから始めなければなりません!!親が変われば必ず子どもも変わってゆきます!!賢脳教育の原点は親自身の、自分革命からスタートします。
 家庭や会社、そして実社会からソロバンの姿がなくなりつつあります。ひと昔前なら、ソロバンを弾く親の姿を見て、子ども達もソロバンに興味を持ち、ソロバンの練習にも熱が入ったのかもしれません。しかし今は、いくら「ソロバンの練習をしなさい!」と繰り返しても、環境が大幅に変わりました。子ども達の心もあっち向いてホイ!の状況です。しかしながら、親が、子どもの学習するソロバンに関心をもち、子どもを認め、励まし、褒めたり、おだてたりすれば、子どももきっと変わるはず。これはソロバンに限らずどんな習い事や学校の教科にもいえること。
親の無関心が、子どものヤル気の芽をつぶすのでしょうね。そんな意味で、ソロバンのよき理解者となる大人を増やしたい。私が珠算界で敬愛する先生のお一人が三重県の故・黒田隆次先生である。
 先生から戴いた色紙の中に「心己止珠」という文字がある。詳しい解説はお聞きできなかったが、先生にしても生徒にしても、その道で頂点を極めるには、どれだけ己の心の中にソロバンを浸透させられるかなのだろうか。そんな思いがあったからこそ舘弘子という名選手をはじめ、数多くの競技選手を育てることができたのであろう。
少しは爪の垢でも煎じて飲めばよかったかもしれない?私の生まれ故郷である京都に百万遍という地名があるが、心に夢を思い描きながら、百万回くらいソロバンに関することを唱えると大きな変化があるかもしれない。
大抵はその過程で挫折してしまうのだろうが。ソロバンのプロと自称したいなら、せめて1週間に100回くらいはソロバンという言葉を口にしたい。そして外に向かってアピールしたい。
 しかしながら私の場合は、「読み・書き・算盤」という基礎教育が、自分自身の現在の旗印。視覚能力・聴覚能力を刺激して、学校での学習能力のアップにつながるような脳力トレーニングの実施を、指導内容のメインに据えようと考えています。さらにイメージ・トレーニングや手・指のトレーニングを加味して五感を研ぎ澄ますことのできるような授業を展開しています。そして学校や日常生活の中で役立つような暗算能力の取得を目指しています。
またパソコンを使った計算トレーニングにも力を入れており、特に高速計算ともいえる100ます計算の「ますおさん」が子ども達に大人気です!半年未満で、計算能力の進歩が確実にみられます。
 7月より全珠連検定試験が変わります!すでに新聞などの掲載記事でご存知の方も多いかと思いますが。
また平成14年までに商工会議所の珠算能力検定試験も大幅な改革があると先日、その骨子が発表されました。それによると3級以上の伝票が廃止され、各種目ごと10分間の計時だったのが、3種目30分間の計時になり、その間の集中力・判断力・仕事の処理能力・耐性などを培える検定に様変わりします。
 実社会や日常生活の中で使用頻度がなくなったソロバンですが、脳力的な効果、教育的な効果をさらに引き出せるような尺度も持った検定試験に変わります。さらにソロバンを弾く力より、暗算能力を身につけ、その暗算力を活かし、使いこなせる力を学習できるような小学生でも役立つ!内容に進化するというわけです。
暗算能力を楽に身につけられるのは、9才から10才にかけてが、その臨界期です!「効・脳・算・盤」を身につけましょう!!